建築について 当館の建物および庭園の設計は、建築家・毛綱毅嚝(1941~2001年)が手掛けています。 コンセプト ■風水思想を取り入れた形式 1991年(平成3年)に開館した建物は風水思想、平安京の都市づくりにも用いられた「四神相応」(東に青龍、西に白虎、南に朱雀、北に玄武)を取り入れて設計されています。建物と広大な庭園は、四神を配する貴い地相を反転、転写したものです。実際の方位とは異なりますが、全体のバランスを意識して配置されています。※現在、人工池への注水は停止しています。 ■眺望を活かした庭園づくり 人工池から流れ落ちる水とガラスロードによる光の演出や、池と遠望の海を一体化させる演出など、「人工と自然」をテーマにした景観づくりを試みています。また、ガラス彫刻と枯山水の和風庭園による対照的な2つの庭園には、「洋と和」が出会う場=東西の文化交流の場という意味が込められています。 ■漂う雲 2001年に増築した建物(展示室2、多目的ラウンジを有する)は、様々に変化する自由さの象徴として「雲」をイメージした装飾がデザインされています。また、可動式の展示台を採用し、フレキシブルに対応可能な展示空間となっています。 建築家 毛綱毅嚝 (もづな きこう) 1941年 北海道釧路市生まれ1965年 神戸大学工学部建築学科卒業後、同大学向井正也の助手をつとめる1978年 毛綱毅嚝建築事務所を設立1995年 多摩美術大学美術学部建築学科 教授2001年 逝去 建築概要 構造:鉄筋コンクリート造、鉄骨造施工:鹿島・在沢特定建設工事共同企業体敷地面積:2022.44㎡延床面積:2830.93㎡展示室面積:1554.67㎡